ビジョンの重要性

営業コンサルタントの庄司です

サッカーワールドカップ、日本代表は残念ながら予選リーグで敗退してしまいました。

すっかり忘れていたのですが、4年前の2010年南アフリカ大会では決勝リーグに進出してベスト16入りを果たしていたんですね。
 
そのときの監督が「岡ちゃん」こと岡田監督、確かオシム監督が任期途中に脳梗塞で倒れたための緊急登板だったと思います。1998年のフランス大会に続いて2度目の代表監督就任です。
 
そのときに岡田監督が掲げた目標が、鮮明に記憶に残っています。
 
それは、
 
"ベスト4に入って 世界を驚かそう!"
 
というもの。
 
今にして思えば、この目標設定はすばらしかった。
どこがすばらしかったのか、少し検証してみましょう。
 
まず、サッカーの日本代表は1993年のドーハの悲劇を経て1998年フランス大会で歴史的なワールドカップ初出場を果たします。
2002年の日韓共同大会では地元の利もあって奇跡的に予選リーグを突破して初のベスト16入りを果たしました。
実力から言えば、2010年の段階でもう一度ベスト16を目標にしたってぜんぜんおかしくないほどまだまだ世界との差はあったと思うのですが、一度経験してしまっているので高揚感という意味ではイマイチ盛り上がりに欠けることは否めません。
 
となれば、次の目標はひとつ上のベスト8に置くのが順当なところでしょう。
 
ところが、それをもうひとつすっ飛ばしてベスト4に置いた。
かといって優勝とまでは言わない。
ベスト8でも、優勝でもなく、目標をベスト4に置いたところが絶妙だと思うのです。
 
当時の日本代表にとってベスト4というのは、いくらなんでも無理ではないかという目標、だけど優勝に比べればまだなんとかなる、めちゃくちゃがんばればもしかして、運やら何やらいろんなことが重なってうまくいけばひょっとするとなんとかなるのではないか?そんな感じの目標だったのではないでしょうか?
 
カンタンな目標ではダメ、だけどまったくムリな目標でもだめ、ものすごくむずかしいけどできたらすごい!やるだけやってみる価値はあるのではないか?この感じが、目標としてはもっとも盛り上がります。
 
そして岡田監督の最大のヒットは、そこに"世界を驚かそう" というフレーズをくっつけたところです。
 
「ベスト4」だけだったら、ただの無謀な目標にしかならなかったかもしれない、だけど、そこに"世界を驚かそう"というフレーズをくっつけたことによって、選手の頭のなかには超リアルな映像が浮かんだはずなのです。
 
そう、世界の人たちが「えええーーーっ」ってなってる映像が。
 
この映像によって、一気に気分が盛り上がり「いいね、おもしろそうだね、やっちゃおうか!」ってなったのではないかと思うのです。
 
わたしは、これが「ビジョンの力」だと思っています。
 
ビジョンとは「未来像」のこと。
共通の未来を、映像として共有することがチームにとてつもなく大きな力を与えるのです。
これは、サッカーであれ、企業であれ、まったく同じことです。
 
劇的な力を発揮したチームには、目標だけでなく必ず「ビジョン」があります。
 
前回ワールドカップで優勝した「なでしこジャパン」には、金メダルをとって"女子サッカーをメジャーにする"という長年抱いてきたビジョンが、
昨年、奇跡の日本一に輝いた野球の楽天イーグルスには、日本一になって"東北を元気にする"という何がなんでも達成したいビジョンがあったのです。
 
わたしのクライアント企業も、
 
「街のきれいコンサルタントになろう」と決めた清掃用品のレンタル会社。
「SSのNO1ビジネスパートナーになる」と決めたガソリンスタンドの夜間業務の代行会社。
「親会社を超えた営業会社になって、ノウハウを逆輸出しよう」を合言葉にした某大手企業の子会社。
 
たくさんの企業がビジョンを明確に言葉にして共有することで、それまでとは見ちがえるようにチーム力がアップして素晴らしい結果を出すことに成功しています。
 
さらに、ビジョンはチームの行動にも明確な基準を与えます。
 
きっと、当時の岡田ジャパンのトレーニングでは「そんなシュートじゃあ、世界は驚かないよ!」「おいおい、その程度でバテて世界を驚かせられるのか!」といった言葉が飛び交っていたのではないでしょうか。
 
個人的にはザッケローニ監督はとてもすばらしい監督だと思っています。
 
ただ、今回のワールドカップに関しては本田が個人的に「優勝を狙います」とビックマウスをかましてはいたものの、チームとしての明確なビジョンはあまり伝わってこなかったように感じます。
 
意外とそのへんにも思うような結果を出せなかった原因があったりするのかもしれません。
 
注:文中のサッカーの話は、例え話としてわたしの主観と想像で書いています。事実とは違う部分があるかもしれませんがご容赦いただければと思います。
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